ディープな表町商店街を「まちゼミ」で深掘り!

ディープな表町商店街を「まちゼミ」で深掘り!
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400年の歴史がある岡山県下最大の商店街「表町商店街」。古くから商人の町・表八ヶ町(おもてはっかちょう)と親しまれ、上之町、中之町、下之町、栄町、紙屋町、西大寺町、新西大寺町、千日前の8つの町全体で、現在300店舗以上が営業しています。4月20日〜5月26日の期間、それぞれの店主の専門知識を生かした「まちゼミ表町」(全64講座)が開催されます。毎年春と秋の2回開催で、今回は20回目の節目です。入ったことのないちょっとディープなお店や、気になるお店の店主と直接話せるチャンス。予約受付は4月12日からスタートです。

掲載日:2024年04月08日 最終更新日:2024/04/09

ライター:観光ライター 頼實

商店街をぶらぶら「街歩き」で新発見

まちゼミ実行委員会のメンバーであり、「新発見☆ぶらぶら表町街歩き」を主催する杉原直義さんに、「まちゼミ表町」の見どころや街歩きについて紹介してもらいました。
表町商店街は南北に全長約1.4km。「新発見☆ぶらぶら表町街歩き」(4/21、4/28、5/12・材料費なし)では、「まちゼミ紹介」、「北コース」、「南コース」の3コースを用意し、それぞれ約1時間半で、20店舗近くのお店を訪ね歩きます。

まちゼミに参加していない店舗も含め、杉原さん独自の人脈とリサーチで完成した自慢のコースです。
この日、杉原さんと立ち寄った漆器雑貨「木畑商店」には、ステンレス鍋や漆器、お盆など台所用品が所狭しと並びます。昔ながらの亀の子束子(たわし)や、岡山の職人が手作りしている和蒸篭(せいろ)など、今ではちょっと珍しくなった商品も。「和蒸篭で蒸した餅米の美味しさは格別。うまい具合に蒸気が抜けて、なんとも言えない美味しさがあるのよ」と店主の木畑さんご夫婦。思わず、蒸したてのお餅が食べたくなりました。

「ぶらぶら表町街歩きは今年で4年目。さまざまな店主と交流してほしいと思って、参加者を思い浮かべながら毎回コースを考えています。店主は皆さん”一国一城の主”。日頃どんな思いで仕事をしているのか、知ってもらえる機会になれば」と杉原さん。

そのほか、「服部管楽器」ではサックスで1曲。バッグ専門店「BOX」では革製品のリメイクやお手入れ法。豆腐処「おかべ」では人気の豆乳ドーナツ試食など、「まちゼミ」初心者でも街歩きが楽しめる内容です。案内人の杉原さんとともに、ちょっとディープな表町商店街の魅力を発見してください。

【問い合わせ】「まちゼミ実行委員会」電話090-9066-1977(あすなろ福祉会)

デジタル一眼で好きな風景をパシャ

アサノカメラの中塚博晶さんは「一眼カメラを使って花火撮影」(4/20、5/25)と「デジタル一眼カメラを体験してみよう」(4/27、5/26・材料費としてプリント代1枚50円)の2講座を担当します。
一眼カメラ体験では、操作方法のレクチャー、実際に商店街で撮影会(30分程度)、その後、お気に入りの1枚をプリントしてもらえます。「プリントしておくと振り返った時に、思い出が形として残るのでおすすめです」と中塚さん。

中塚さんオススメ撮影スポットを伺うと、イギリス風の赤い電話ボックス(まだ現役だそう!)や上之町のアーケードの恐竜。そして、中之町から栄町まで続くアーケードのステンドグラスとのこと。
「最近、わかったことですが、ステンドグラスに描かれている人物は、キリスト教の聖人・セント・ジョージがモチーフ。アーケードは50年以上前に設置され、長らく不明だったものを、昨年10月に中之町商店会理事の白石浩範さんが調べて発覚しました」と中塚さん。ぜひ上を眺めて、ドラゴン退治をするセント・ジョージをチェックしてください。

【問い合わせ】「アサノカメラ」電話086-224-5951

中塚さんの父で、こちゃえ振興応援団のメンバー・中塚敏生さんに紹介してもらったのは、「江戸時代から伝わる伝統芸能『こちゃえ』」(5/13、5/20)と「『こちゃえ』を踊ろう!」(4/21、5/25)の2講座。
こちゃえとは、秋祭りにだんじりを引きながら唄い継がれてきたお囃子のこと。
「毎日でもこちゃえを聴いていたいくらいの根っからのお祭り男」という敏生さん。毎年10月第二土曜日の秋祭りでは、法被姿でお祭りを盛り上げます。

「そもそも『こちゃえ』の言葉の意味は、こっちがええぞということ。町内会ごとに少しずつ歌詞が異なり、それぞれの地元愛が感じられます。歌詞をまとめた冊子を作り無料配布しています。欲しい方はアサノカメラにあるので、いつでもどうぞ」と敏生さん。5/13と5/20の「こちゃえ」の講座では、郷土民謡を研究する住宅正人さんがこちゃえの歴史的側面を解説してくれます。

【問い合わせ】「こちゃえ振興応援団」電話086-224-5951(アサノカメラ)

コーヒー×大手まんぢゅう? フードペアリング講座

岡山天満屋てんちか内の「UCCカフェメルカード」は、「フードペアリングでコーヒーを楽しもう」(5/7、5/14・参加費500円)を実施します。
店長の吉田端月さんが、「ブラジル豆」「深煎りブレンド」「コロンビア豆」の3種類のコーヒーと3種類の食べ物のペアリングを紹介してくれます。
気になる食べ物は「ドライフルーツとナッツ」、岡山名物「大手まんぢゅう」、「クリームチーズとスモークサーモン」(講座では変更することもあります)という驚きのラインアップです。

「まず参加者には自由に組み合わせを楽しんでもらいます。フードペアリングの考え方は、似たものを組み合わせて互いの魅力を引き出す『同調』と、足りない味わいを補い複雑な奥行きが生まれる『補完』の2つ。補完は焼き魚にスダチをかけたり、スイカに塩をかけるようなイメージです。フードペアリングでコーヒーの新しい魅力を体験してほしいです」と吉田さんは話します。

【問い合わせ】「UCCカフェメルカード」電話086-231-7604

「おかんアート」って知ってる?

毛糸と手芸の店「タナベ」で教えてもらったのは「おかんアート」です。アクリル毛糸やフエルト、カラー軍手、ビーズなどを使い、昭和のお母さんが作るような手芸小物のことを「おかんアート」と呼ぶそうで、じわじわアート界隈でも話題になっています。
再利用系、無からつくる系、季節もの系、転用系など”おかんアート系統図”まであるのだとか。
タナベは、御年95歳の田辺光男さんと、86歳の久子さん夫妻が今も現役で切り盛り。長女の順子さん、妹の博子さんが2人をサポートします。「おかんアートを楽しもう!vol.4」の日程は、5/2、5/4、5/5、5/18、5/19、5/23の全6回・材料費500円です。

久子さんのおかんアート歴は、なんと60年以上。編み図がなくても何でも編めてしまうという達人。
「おかんアートは、好きな時間に、それぞれの感性で好きなように作るのがポイント。当日は、アクリルたわしやフエルト小物、洗濯バサミを使った人形などを予定していますが、他に作ってみたいものがあれば、一緒にやってみましょう。手芸を楽しむきっかけになってくれたら嬉しいです」と順子さんと博子さんは話します。

【問い合わせ】「毛糸と手芸の店 タナベ」電話086-222-0258

「貸店舗見学ツアー」を初開催

最後は、まちゼミ実行委員会による「表町にお店を出したい!貸店舗見学ツアー」(5/25、5/26)を紹介します。「表町にお店を持ちたい人のチャレンジを応援したい」という思いで、表町商店街の事業部長の矢部久智さんが中心となって、借りたい人と空き店舗のマッチングをしています。まちゼミとしては初開催です。
当日は、参加者の要望を聞き取った上で、2、3件空き店舗を見学予定で、家賃や受けられる補助金など具体的な内容が聞けるチャンスです。

オランダ通りにある鍵盤ハーモニカ専門の教室『Melodica Salon』も、矢部さんらが後押しして開業を実現させました。「シンフォニーホールのすぐ近くに、理想通りの場所が見つかり2年前に開業。補助金や内装まで相談に乗ってもらえ、『商店街の仲間』と言ってもらえたことに勇気付けられました」と代表の妹尾美穂さん。鍵盤ハーモニカをもっと身近に楽しむMelodica Salonのまちゼミ講座(4/27、5/11)もあります。
そのほか、子どもから大人まで幅広く楽しめる多様な講座が用意されています。下記HPから内容をチェックして、申し込みをしてください。

【問い合わせ】
「まちゼミ実行委員会」電話086-225-3755(ソバラ屋)
「Melodica Salon」電話080-4267-2204

岡山市公式観光情報 OKAYAMA KANKO.net