宝来軒【岡山城のオススメ】
岡山城副館長・岡武裕二さんのオススメは、あくら通りにある中華料理「宝来軒」。THE愛され町中華です。「美味しくてボリューム満点。コスパの良さが通う理由」と岡武さん。高校時代から通い始め、岡山城勤務になった3年前から足繁く通うお店の一つだそう。
ランチセットは「宝来」(800円)、「太平」(800円)、「令和」(950円)の3種類。店主の川口英樹さんは「岡武さんがよく注文するのは、実はランチではなく唐揚げ」と話します。
写真は、飽きのこない味付けのチャーハンがメインの「太平セット」です。岡武さんイチオシのカリッとあがった唐揚げ付きで、チャーハンは500グラムと大盛り。
宝来軒のはじまりは、戦前、満州で日本料理店を営んでいた川口さんの祖父が、引き揚げ後、リアカーでラーメンを売り始めたこと。表町3丁目の細堀の店を経て、現在の場所に移って60年以上と歴史を感じます。付近で働く人たちの胃袋を長年しっかり掴んでいると納得のお店でした。
フラココ【岡山城のオススメ】
続いて、岡山城の原田莉沙子さんが推薦するのは、県庁通りの「小さな食卓 フラココ」。麹がたっぷり入った味噌汁と、香川県産「おいでまい」のご飯、旬の食材を丁寧に料理したおばんざいが並ぶ体に優しいランチのお店です。
原田さんの推しポイントは「品数が多く、野菜がたくさん摂れるところ」。
中でも、伊吹島のいりこと真昆布で出汁をとる味噌汁は滋味深く、体にすっと栄養が染みわたるような味。店主・星野さんご夫婦の「毎日美味しく幸せに食べてほしい」という思いが込められています。
写真は、週替わりの「6菜1汁膳」(1500円)。この日は、アジフライとヒレカツのメインに、ひじきの煮物やターサイの炒め物、デミ風グラタンと多彩。「たまたま品目を数えたお客様が30品目以上あると教えて下さいました」と星野さん。
メイン(2種類からチョイス)におばんざい3品が付くランチ(1200円)も。
2階にある小さなお店で、うっかり見落としそうですが、地元の大学生が階段に描いた素敵な絵を目印に行ってみてください。テーブル席は予約がオススメです。
カンパネラ【岡山城のオススメ】
原田さんにもう一店紹介してもらいました。
県庁近くにあるカンパネラは、知る人ぞ知る半地下にある隠れた人気店。原田さんがいつも注文するのは、週替わりの「カンパネラのごはんセット」(1100円)です。
「メイン料理は2種類から選べます。魚か肉以外に、必ず豆腐料理があってヘルシーです。また、おかずが毎回変わるので、何回行っても目新しいところもポイント」。もう一度食べたいおかずは「復刻おかず」としてリクエストすることもできるそう。
この日のメインは「おから団子のあんかけ」。昆布だしの中でおからが合わさり、ほろほろっと優しい口当たり。副菜は、鶏ゴボウ、白菜と柚子のマリネ、ニンジンの甘煮など4種類。旬の野菜が並び、どの料理も、毎日食べたいホッとする味つけです。
料理は、店主の相川きららさんが、子供時代に家庭で食べていた料理がベースになっているといいます。この他にも「ホシジマさんちの唐揚げ」や「例のカレー(ドライカレー)」、「ガパオライス」など気になるメニューがありました。
クワイエットビレッジ・カレーショップ【岡山シンフォニーホールのオススメ】
全国、はたまた海外からもファンが食べにくるインドカレーの有名店「クワイエットビレッジ・カレーショップ」。徒歩2、3分にある岡山シンフォニーホールで働くスタッフも足繁く通っています。
岡山シンフォニーホール・事業部の稲浪知佳さんが注文するのは、ダル+チキンの2種盛り(1200円)です。
20種類のスパイスを使ったチキンは、ほろほろと柔らかなチキンの奥深い味わい。赤レンズ豆のダルは、トマトや玉ねぎとシンプルな材料で、豆そのものの旨みを感じます。2種盛りは、創業当初からあるメニューで、「半半(はんはん)」と呼ばれ愛されてきました。
「必ずトッピングして欲しいのは、スパイス卵です。濃い黄身の卵とスパイスが絶妙です。あまり他のカレー店ではないのでは?」と稲浪さん。稲浪さんの場合は、パクチー(岡パク)も追加するそうです。
バックパッカーのバイブル「ロンリープラネット」でも紹介されるほどの名店。岡山に来たら、ぜひ食べてもらいたいカレーです。
冬のこの時期には、ホウレン草や牛窓産牡蠣を使った日替わりカレーも登場します。
食堂やまと【岡山シンフォニーホールのオススメ】
稲浪さんが紹介してくれたもう一店は、オランダ通りの老舗「食堂やまと」です。ここでは、岡山のソウルフードである「カツ丼」(中サイズ・930円)と「中華そば」(中サイズ・880円)が味わえます。昭和23年の創業当時から変わらない味を求めて、いつも長蛇の列ができています。
「働き始めてから先輩に教えてもらったお店で、いつも、ハヤシライスか中華そばを注文します。昆布と削り節のだしの中華そばは、あっさりしていて食べやすいです。分厚いメンマがお気に入り」と稲浪さん。
もう一つの看板メニュー「カツ丼」とは、「デミカツ丼」のこと。デミグラスソースをかけたトンカツ丼のことで、岡山市民には定番のご当地グルメです。
やまとのソースは、中華そばのスープをベースに、ソースやケチャップが加わった食欲そそる味付けで、ドビソースと呼ばれているそう。
カツ丼や中華そばのサイズは、大中小から選べ、「男性は大サイズを頼む人が多いです。カツ丼やヤキメシを食べた後に、中華そばを〆に食べる人も多いです。私から見ると上級者の食べ方ですね」と稲浪さん。
岡山グルメを楽しんで、お気に入りの店を見つけてみて下さい。