さくらカーニバルの舞台「旭川さくらみち」の歴史

毎年賑わう、岡山さくらカーニバル
2025年春、岡山市の風物詩「岡山さくらカーニバル」が3月28日から4月6日まで開催されました。毎年春をむかえると、岡山市内の旭川沿い「旭川さくらみち」は華やかな桜の名所として多くの人々でにぎわいます。特に蓬莱橋周辺から相生橋周辺までの東岸約1kmにわたって続くソメイヨシノの並木道は県内でも有数の花見の名所として知られています。
このイベントは1986年から続く岡山市の春の恒例行事。岡山城を背景にした桜の景色は特に人気で、天守閣と桜の美しいコラボレーションを一目見ようと例年数万人が訪れるのだとか。加えて、植えられている桜はなんと、約250本という圧巻のロケーションです。今年も多くの人々が訪れ、春の訪れを感じながら、家族や友人とのひとときを楽しんでいました。
岡山さくらカーニバル
の楽しみ方
会期中は日没から21時まで「旭川さくらみち」がライトアップされ、昼間とは異なる幻想的な夜桜の風景を楽しむことができます。足元の道も平らに舗装されているため、夜でも安心して歩くことができます。ぼんぼりや投光器に照らし出される桜のもとを、大切な方と一緒に歩きたいですね。
「岡山さくらカーニバル」の期間中、会場には約50軒の屋台が立ち並び、県内外から訪れる花見客の活気に包まれます。唐揚げやポテト、牛串、窯焼きピッツァなど多彩なグルメが楽しめました。岡山の地酒やクラフトビールも並びます。さくらカーニバルの期間限定ドリンクや、特製のメニューも楽しみの一つです。
さくらカーニバルの舞台
「旭川さくらみち」とは
「旭川さくらみち」は昭和32年に植樹祭において植えられた桜がきっかけとなりました。しかし、植樹から50年が経とうとした頃、寿命が近づいた桜が衰弱し、幹に空洞ができたり枝枯れを起こしたりする樹が目立つようになりました。2007年には桜を延命させるため、岡山商工会議所や住民らで「旭川さくらみちの桜を守る会」が結成されました。
会の趣旨に賛同した方々からの募金による桜の延命治療が2008年から数年間行われ、2015年には約60年ぶりに桜の植え替えが実施されました。それと同時に堤防補強と市による歩行空間拡大、舗装整備が行われたそうです。そのおかげで私たちは現在でも歩きやすい道から、美しい桜を楽しむことができています。
周辺施設や
アクセス
「旭川さくらみち」周辺には、歴史と自然を感じられる観光スポットが点在しています。特に注目すべきは、日本三名園の一つである「岡山後楽園」と、黒漆塗りの外観から烏城とも呼ばれている「岡山城」です。これらの名所は、旭川さくらみちから徒歩圏内に位置しており、桜の季節には特に多くの観光客で賑わう、まさに岡山観光のハイライトです。
「岡山さくらカーニバル」の会場は「岡山後楽園」や「岡山城」からも歩いてすぐの場所にあるだけでなく、その他のアクセスも良好です。JR岡山駅からバスで約15分の「後楽園前」下車、または路面電車「城下」下車徒歩約10分です。専用駐車場は用意されていないため、バス、路面電車などの公共交通機関のご利用が推奨されています。
ゆっくり歩きたい
「旭川さくらみち」
春の風物詩「岡山さくらカーニバル」と、その舞台である「旭川さくらみち」は、多くの人々によって愛されてきた歴史があります。また、文化と自然が融合したこのエリアは、岡山市の良さがギュッとつまった場所。花見の時期はもちろん、桜の無い時期でも付近でのお散歩や、車で通過する際にも立ち並ぶ樹々たちに想いを馳せてみてはいかがでしょうか。