内山下スクエア(おかやま信用金庫内山下支店)~安藤忠雄氏の建築が見学できる〜
建築界の巨匠 安藤忠雄氏
安藤忠雄氏は1941年大阪府生まれ。
建築は独学で学んだといいます。
代表作品には「住吉の長屋」(日本建築学会賞受賞)、光の協会、地中美術館など。
1995年建築界のノーベル賞と呼ばれる「プリツカー賞」受賞。
2010年には文化勲章、2013年にはフランス芸術文化勲章「コマンドゥール」を受賞。
安藤氏の建築は、光と影の巧みな表現、シンプルで美しいコンクリート打ち放しの建築が有名です。
1階 内山下スクエア(おかやま信用金庫内山下支店)
営業中の窓口前フロア。
受付ディスク、入出金伝票を記入するための記帳台もすべて安藤氏の設計です。
北側は一面が安藤建築らしく大きな開放的な二重ガラス面となっており、隣接するルネスホール(おかやま旧日銀ホール)が見えます。
こちらからの眺めは営業中に見れますので、見学は平日に行かれることをおすすめします。
ソファはイタリアの高級家具ブランド、カッシーナです。
エレベーターホール
エレベーターホールは安藤建築の特徴が表れています。
3階までコンクリート打ち放しの吹き抜け、明かりは自然光とスリットからのLEDライトが幻想的な雰囲気を造り出しています。
コンクリートの壁は光沢があり手で触れてみると、とてもなめらかです。
松本さんとの会話が壁に共鳴します。
ここは何に使われるんですか?とよく聞かれるそうです。
「出会いの場でもあり、名刺交換の場でもある。絵を飾ってもいい。使う側が自由に考えて使えます。」と松本さん。
2階 ファジアーノ岡山が会議に使った部屋も
2階は応接室が3部屋あります。
岡山県全域をホームタウンとするJリーグ所属のプロサッカーチーム「ファジアーノ岡山」の会議に使用されたことも。
壁には安藤氏、直筆のラフスケッチが飾られています。
カフェスタンドでひらめいたアイデアを書き留めた、紙ナプキンも展示されています。
商談内容やお客様の好みに合わせ、それぞれの用途に適した部屋を使用します。
椅子に座らせていただきました。
しっくりとした座りごこちが心地よいです。
デザインもさることながら機能的な家具が使われています。
3階 研修やセミナーの部屋
俳句の会、アクセサリーのワークショップなど、お客様が自由に参加しています。
インターンシップの職場体験にも使用されました。
この部屋から見える景色、真上から見る桜や、ケヤキの紅葉はとてもきれいです。
4階 リゾートを思わせるラウンジ
商談を終えてホッとできる場所ではないでしょうか。
テーブルに置いてある写真集「Atlas Tadao Ando」は、欧州からのお客様が見学に来て館内を撮影して帰り、後日写真集にして送ってきてくれたものです。
周りのビル群が見えないように植栽の高さを設計したガーデン。森の中にいるイメージです。
内山下スクエアを見学について
内山下スクエアを見学するには、事前予約が必要です。
お客様の状況や行事により、ご案内ができない、または見学できない場合もあるので、前もってご連絡をお願いいたします。
見学時間:月~土曜日9:00~17:00(受付は〜16:00)
休日:日、祝、年末年始はお休み
駐車場:東側にあります
住所:岡山市北区内山下1-7-1
電話番号:086-223-1710
最後に、今回ご案内いただいた松本さんの想いをお聴きしました。
「内山下スクエアは【人々に親しまれる】を念頭に、金融機能を提供するだけではなく、地域経済、文化に貢献するような店舗づくりを目指して建築されました。金融の枠にとらわれないさまざまなセミナー開催などを通じて多くの皆様にご利用いただいています。『地域のランドマーク』、『地域のコミュニケーションの場』として浸透していっているように感じています。この地域は、県立美術館、オリエント美術館、ルネスホール、内山下スクエア、そしてハレノワと続くカルチャーゾーンです。これからも街が調和して盛り上がっていければと思います。」
内山下スクエアは、隣接するルネスホールなどの街並みに配慮して建築が計画されました。
岡山駅から路面電車で10分ほどの距離にあります。
美しいコンクリート造形、洗練されたインテリア、近隣と調和された緑化など、十数年たっても色あせない安藤建築を見学に行ってみませんか。
